ドライブ＆ドライブ

　今日はドライブ三昧の一日だった。

　朝から青空が広がっていた。
「寺詣りに行こう」
と元さんが言う。
「宇治平等院に行きたい」
と私。宇治の茶だんごがほしかった。昨日、お向かいの奥さんからイタリアみやげのお菓子を貰っていた。お向かいさんは茶だんごが大好物なのだ。
「じゃ、平等院にお参りしてから、瀬田の石山寺に行こう」
と、行き先が決まった。
第二京阪側道で久御山へ行き、日産自動車の巨大な工場、自衛隊久御山駐屯地を左に見て、近鉄大久保駅で左折する。
　この道はとても懐かしい道だ。私の実家がここを右折し奈良寄りの寺田にあり、私が勤めていたので生後三か月から1年間、長女を父母に預けていた。毎週私達は、水曜日は会いに行き、土曜日は連れに行き、日曜日の夕方はまた長女を預けに行った。そのように週三回、私達はこの道を往復した。もう四十数年前になるが道の様子はあまり変わっていない。
　信号を左折するところから、「天ケ瀬ダム」の標識が私達を案内してくれる。
　宇治駅前の駿河屋で「茶だんごと宇治茶」を買い、平等院におまいりして、宇治川と瀬田川沿いに大津南郷宇治線に沿って、曲がりくねった急カーブの川沿いの道を石山寺に向かった。対向車はほとんど大型のダンプカーだ。左は深い渓谷で右手の山は迫り所々がけ崩れの工事をしている。
　10キロ位そういう山道を走ると人家が見えだした。
　南郷洗い関を越して少し行くと、いよいよ石山寺だった。
国宝多宝塔の前の天然記念物になっている硅灰石に手を合わせ、紫式部が源氏物語を書いた部屋を見て手を合わせた。
　又同じ山道を通って宇治に帰ってくると、
「若草山の山焼きの跡を見に行こう」
と元さんが言いだして、今度は二十四号線を奈良に向かう。
　延々と南へ車を走らせてようやく東大寺へ。
若草山はきれいに焼けていました。