年賀状

 夫が生存中、我が家では約100枚の年賀状が必要であった。60枚ほどが夫の仕事関係、20枚ほどが親戚関係、そして私が友人に出すのは20枚ほどである。

 例年夫は印刷し終わった年賀状に一言添えるかそのまま出してしまうのでさして大変ではなかったと思うが、購入から印刷まですべて私に任されていたので、慌ただしい年末にこの年賀状は私にとっては大変な仕事であった。

 おまけに、印刷し終わったはがきに一言添えるのが夫にとっては大変苦痛だったらしくて、ほとんど一言も添えずにそのまま出すことがほとんどであった。

 このように出すことには消極的な夫だが、来た年賀状はとても大切にして、きちんと住所録をチェックし整理して保管していた。

 一昨年夫が亡くなったので昨年は喪中はがきであった。この時は夫の年賀状の住所録がおおいに役に立ったのは言うまでもない。