駅まで

 家からバス停までは1分,バスに乗って12分で駅に行ける。バスの時刻さえ分かっていればあっという間に駅である。だから、大阪方面へ出かける時はバスで出かける。
 国道163号線を走り、周りの山の木々の美しさを感じているうちに左に曲がり、旧の国道170号線に入る。
 現在、国道170号線は、もう少し西よりに広い道路が出来ているので、大概の車はそちらを通る。
 旧170号の道は、これでも昔はとても広い道路だったのだろうが、今ではバスと乗用車がすれ違うと家の屋根すれすれで、タイヤは溝にはみ出す始末で、乗っている私はタイヤが溝に落ちるのではないかとハラハラしながら乗っている。
 しかし、バスの運転手さんは馴れているのか、悠々と運転する。対向車の乗用車も勝手知った運転手は少し広い所で止まって、バスが通り過ぎるのを待ってくれる。
 この対応で、地元の車か不慣れな車かの区別が出来る。はじめてこの様子を見た時、私はなるほどと感心したものだ。
 バスの運転手さんの上手さもさることながら、乗用車の対応も見上げたものだ。だって、その方がよっぽどスムーズに早くすれ違えるのだから。