2010-11-01 11月 こころ 11月の詩 谷川俊太郎 午前四時 枕もとの携帯が鳴った 「もしもし」と言ったが 息づかいが聞こえるだけ 誰なのかは分かっているから 切れない 無言は恐ろしい 私の心はフリーズする 言葉までの道のりの途中で 迷子になったふたつの心を 宇宙へと散乱する無言の電波が かろうじてむすんでいる 朝の光は心の闇を晴らすだろうか 2011年用の年賀はがきが今日、全国一斉に発売された。